反射区とツボ
2023/4/23
足つぼ、足ツボ・・・と世間ではよく言われていますが、この「ツボ」「つぼ」は正しくは「反射区」といいます。
ツボというのは本格的には腧穴(しゅけつ)といい下の3つが含まれます。
経穴(けいけつ) ・・・十四経絡上にあり、名称・部位が定まっている
奇欠(きけつ) ・・・十四経絡上になく名称、部位、主治症が定まっている
阿是穴(あぜけつ)・・・天応点、圧痛点とも言い病態と深く関わって出現したり治療点となる部位
経穴はWHOで全361穴と定められています。たまに改定されるのですが、私は361穴で覚えました。鍼灸師はすべての経穴を念仏のように唱えながら覚えたりするものです。代表的なものに足三里、合谷、百会などがあります。中国の西晋時代(西暦265-316年)には経穴の部位などが鍼灸甲乙経という書物にまとめられています。
チャングムの誓いや馬医、必殺仕事人の梅安はきっと経穴などを使って鍼治療をしていたでしょうね。
反射区というのは全身の縮図を主に足裏・手のひら・耳に写し出しているものです。代表的なものはホームページの足つぼメニューにある足裏の反射区の図で、例えば土踏まずを押すと胃に間接的に働きかけるという考え方です。足つぼやリフレクソロジーや反射区療法という民間療法で使われます。
治療に関わる者として、押した場所が痛いからと言ってそこに当てはまる臓器が病気というわけではないことと、押した刺激が必ずしも全てその臓器に届くわけではないということは注意していただきたい点です。
それでもかノんではあえて足つぼと呼ぶことにしています。
押して痛い箇所は腧穴(=つぼ)の阿是穴であって反応点は治療点になるからです。
それに足首や手首などには重要な経穴が多く存在します。十二経絡というものは必ず足首か手首を通るので経穴として存在しなくても足裏や手の平には五臓六腑から流れた気が通っているということになります。
また反射区療法は確かに医学的には民間療法の位置づけですが自分や患者さんに施術をしていて全く無関係と思えないことが多いです。名古屋や東京で行われる勉強会の症例発表でも同じ考えを持つ人たちが集まって足つぼに励んでいます。
皆さんもぜひ「足つぼ」を始めませんか(^^)